暮らしの現場

家が工場!若者のモノづくりシェアハウス「浜野インキュベーション」

2013/10/30

小原 憲太郎
小原 憲太郎

colish代表

大学時代に開発したSNSサービスで起業。その後IT企業に就職し、モバイルサービスの企画・新規事業企画を担当。2011年に独立し、コンセプト型シェアハウスのポータルサイト、colish (コリッシュ)http://colish.net を立ち上げる。これまでに、プログラミングを学び合うシェアハウス、英語と日本語を本気で学び合うシェアハウス『家中留学』インドネシア進出支援シェアハウスを立ち上げ、現在はコンセプト型シェアハウスのプロデュース、コンサルティングを行っている。

いまモノづくりがとても熱い。ご存知の方も多いかもしれないですが、STROKEと名付けられた4万円もする卓上ライトが1年で千数百台も売れた。開発したのは一人の元サラリーマン。3Dプリンタの登場やクラウドファンディングによって、ものづくりの在り方が根本から変わり「一人家電メーカー」が可能な時代に突入しました。そんな時代の変化の一端が垣間見れる場所が、モノづくりシェアハウス「浜野インキュベーション」です。

浜野インキュベーションは、墨田区のとあるマンション内にあります。
全国でも有名な町工場「浜野製作所」の浜野社長の好意で、モノづくりに燃える若者に元自宅を安く提供したことから始まり、いつのころからか「浜野インキュベーション」と親しみを込めて呼ばれるようになりました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA ▲浜野製作所外観

家におじゃますると3Dプリンターや、製作中のロボットのパーツやハンダゴテなどなど、普通の家ではまずお目にかからないものがそこらに転がっています。

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早速びっくりな光景。パソコンにつながったロボットが、手元のiPhoneで動いています。ロボットに埋め込まれたカメラがリアルタイムに映像をiPhoneに送り、それを見ながらロボットをiPhoneから操作できるとのこと。

写真 (2)

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このロボットの名前は「OriHime」。
開発者の吉藤さん(通称オリィさん)は若干25歳。「ベッドの上から会いたい家族や友人に会える未来」の実現を目指すがテーマだ。過去に不登校で学校にいけなかった時期や、病気で大学の講義に出席できなかった経験からこのロボットの開発を開始。大学で出席が求められる授業に、体調不良で出席できなかった時、実際にこのロボットを出席させてベッドの上から授業を受けたことも。最近ではメディアからの取材も多くなってきたとか。

写真 (1) ▲オリィさん(右)

すでに実際にいくつかの病院と共同研究という形で試験導入がはじまっているとのこと。想いを形にする技術力と実行力を兼ね備えた、とても素敵な方でした。


そしてまたまたびっくりしたものがこちら。
この折り紙(鶴)に見覚えのある方はいないだろうか?(IT界隈の人は知っているかも?)

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そう、これの作者が住んでいたのです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA ▲進化する鶴と照れる作者

さらに驚きのプロダクトがこちら。

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なんとすべて紙でできていて、人間の関節を忠実に再現。「人が曲げられる関節だったらこの紙人形でも曲げられますよ」ということでこんな複雑なポーズも難なく決めちゃいます。

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ちなみにオリィさんと幼稚園からの友達。その頃から折り紙が大好きで今まで続けていた結果、この技術力にまで至っている。とくに仕事としてやっているわけではなくこのクオリティ。脱帽です。
現在、浜野製作所でも丁稚奉公をして技術力を磨いているところだそうです。


そして最後にご紹介するのが最年少の野村岳史さん。現在一橋大学の学生ですが、在学中から「起業部」を立上げ、「Startup DOJO」という起業家向けシェアハウスを六本木で展開していました(現在は終了)。

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将来は大田区や墨田区など技術力のある工場とコラボレーションし、モノづくりプラットフォームとしてのシェアハウス「メーカーズハウス」を展開したいとのこと。この構想を偶然出会った浜野社長に話したところ意気投合しこのシェアハウスに入居。現在では管理人を任せられている。
構想中のメーカーズハウスでは、クラウドファンディングのサイトで製品づくりに必要な初期資金調達をできる人、など実現力がある人材を1つの入居基準として考えられており、近い将来実現させる予定だそうだ。


終わりに


日常的に創作意欲に溢れる住人と切磋琢磨できる環境であること。これがこの浜野インキュベーションでの最大の価値だと感じました。また、「やりたい」ひとではなく「やっているひと」「実現している人」が集っているのもポイント。「◯◯したい」と思っているだけの人を集めても決して新たなモノは生まれません。家を家としてではなく、創発的なプラットフォームとして活用している、とてもいい事例だと思いました。
ちなみに、Facebookはハーバード大学の寮で、マーク・ザッカーバーグとエドゥアルド・サベリンが出会ったことで生まれ、成長しました。マッキントッシュの原型も、スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックの出会いに始まり、自宅ガレージから誕生しています。大事なのは想像を実現する熱意と仲間、そう思わせてくれるストーリーです。
こうしたモノづくりに燃える人が出会い、ともに励む場所が増えれば、きっと日本発の優れたプロダクトが生まれてくるのだろうと大いに期待を抱かせてくれる1日でした。
コラボレーションしたい人、メーカーズハウスに興味のある人はぜひ声をかけてみて下さいね。


この記事のポイント

シェアハウスで家がモノづくりインキュベーションの場に!

ライン
DATA

名称   : 浜野インキュベーション

公式HP  : ---

FBページ : ---

所在地  : 東京都墨田区

賃料   : ---

管理費等 : ---

間取り  : ---

居住人数 : 5名程度

住民構成 : 20代のエンジニア、起業家など。

募集状況

現在募集していません


お問い合わせ先

担当者名: 野村 岳史
t.nomura2013@gmail.com

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